夢診断コラム

夢日記を続けると気が狂うのは本当なのか?

2016/12/18

憶測と噂が入り混じる夢日記

夢の意味に興味を示せば、誰もが一度は『夢日記』という不思議な記録の存在を知ることになるでしょう。夢の内容を記録し、自分の深層心理を読み解く手引書として活用する夢日記は、占い好きのサブカル愛好家からオカルティストまで幅広く知られています。ところが、この夢日記には「記録を続けると気が狂う」という恐ろしい噂があるそうです。実際にどの程度の人口が夢日記の記述を行っているかは定かではないので判断が難しいところですが、夢日記を始めてみたいけど気が狂うのは本当なのか?と心配な方のために幾つか夢日記の注意点をお話したいと思います。

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●そもそも夢日記って何?

初めて『夢日記』なる奇妙なものを知った方のために簡単に説明します。

夢日記とは、自分が見た夢を記録、観察するための記録帳を指します。通常は毎日見た夢を記録するようですが、印象深い夢を見たときだけ記録するというスタイルをとる方もいるそうです。実際のところ、夢を見ない日(実際には見ている)もあるため、記録のペースは各個人の感覚によって自由に書かれていることが多いでしょう。

夢の内容を記述する際は、後で客観的に観察するために、強い印象を感じた場合を除いて感想を書き足す必要はありません。ある程度記録が溜まったら、これまでの夢の内容を分析して、体調や心理状態を読み解きます。手馴れてくると、ホロスコープを利用してキチンと星の示す運気の軌道を示しているかを確認することも出来ます。

夢日記の作り方と利用方法を簡単にいえば以上の通りです。ここまで見れば「気が狂う」要素は特に感じられません。しかし夢日記によって起こる問題が全くないワケではありません。問題の核となるのは、記録そのものではなく、夢に対する各個人の姿勢です。

●『忘却』を憎めば何かが崩れ始める。

夢日記を続けてしばらくすると、夢の内容をつい忘れてしまうことが度々起こります。まだ新鮮味のあるうちはいいのですが、触れれば手の内で消えてしまう雪のような夢の性質にイライラすることもあるでしょう。しかし、ここで夢の記憶力を強化しようと闇雲になるのはNGです。忘れてしまうものは仕方が無いと割り切りましょう。

何かを忘れてしまうことは、たしかに私達にとって表面上はトラブルの種になることばかりのように感じます。仕事の手順を忘れたり、相手の名前を忘れたり、カミさんとの結婚記念日を忘れてエラい目に...数え上げればキリがありません。

けれど、私達は忘れることで健全な脳を保つことが出来ます。何かを記憶して忘れる、という一連の手順は私達の脳が生命を維持するための大事な能力なのです。一説では忘れることは記憶を発酵させる重要な機能である、とう考えもあります。医学的に忘却のメカニズムの全てが解明されたワケではありませんが、昨今の情報過多の世の中で『忘却』という機能は眉唾な存在として扱われているように感じます。

一部の特例を除き、忘却という健全な脳の機能を縛り上げようとすると少しずつ弊害が表れます。嫌な記憶や二度と思い出したくない過去のトラウマの映像が、次第に鮮明な形で脳裏に浮かんでくることも考えられます。実際のところ、すぐに忘れてしまう夢なら、それはあなたにとってそれほど重要なサインではないと捉えたほうがいいでしょう。淡々と記録して、必要な時以外は夢日記のことは頭の隅に置いておきましょう。

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●全てが象徴に見えてしまうパラノイア

夢日記に限らず、オカルティストのもっとも厄介なのがこのパラノイアの拡大です。

パラノイアとはざっくり言えば、いきすぎた誇大妄想のことです。夢を通じて象徴の意味を知り始めると、視界に入る何もかもが意味を持つと捉えてしまいます。某宅配便の仕事を請け負う魔女の映画の主題歌では「目に映る全てのことはメッセージ」と謳っていますが、実際のところそれ自体間違っているワケではありません。

だからと言って、牛丼屋の真っ赤な紅しょうががあなたに情熱と勇気を与えるワケではないし、嫌いな上司のハゲ頭が日本の景気の行く末を象徴しているワケでもありません。

正直なところ、夢占いを扱う書籍やWEBサイトの内容は、意味を調べたい各人の文化背景を考慮しているワケではないので、かなりフラットな解釈を掲載しています。もちろんこのサイトも同じです。

上記の項目と重複しますが、夢日記をつける、観察する時以外は、きちんと日常の意識に合わせましょう。

以上が夢日記をつける際の大まかな注意点です。よく見れば、普通の社会人と同じく『ONとOFFのメリハリをつける』と変わりませんね。あともうひとつ重要なのが、夢日記を作ったら他人には極力見せないようにしましょう。後ほどこのコラムで詳しい理由を掲載します。

次回は『夢でタイムリープは可能なのか:前編(仮)』です。お楽しみに。

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