人は何故、夢を見るのか?
2016/12/18
人生の三分の一は夢の世界の住人
眠りにつけば夢を見ることを知っていても、何故夢を見るのかを知る人は少ないでしょう。人は長い人生のおよそ三分の一の時間が睡眠だといわれています。合算すればかなりの時間ですが、これまで無数の人達が人生の三分の一を過ごす世界について何も知りません。
●夢を意味を追った偉人達
古代から夢についての考察や研究が盛んに続けられてきましたが、そのほとんどが宗教色の強い『神からのお告げ』などの神託に関するものがほとんどでした。
本格的な考察が始まったのは比較的新しく、1900年台初頭になってからの事です。脈略のない映像から抑圧されたコンプレックスと解釈した児童心理学者ジークムント・フロイトを筆頭に、様々な人物達が夢の意味を探ろうと未開の意識の世界へ足を踏み入れました。しかし、十人十色の主観で固められた夢に客観的な判断を下すのは困難を極め、一部を除き、夢を読み解くのは占い師かオカルティストの専売特許となり、夢分析は再び身を潜めることとなったのです。
フロイトが提唱した夢の解釈は、あくまで抑圧された「性」のコンプレックスの延長線上にある生理現象である、という推測でした。しかしこの説は到底万人に適応されるとは考えにくく、現在では夢を学術的に考察した人類の功績のひとつとして数えられるのみに留まっています。
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●夢の中の『線と点』
このフロイトが打ち立てた説と対極に位置するのが、フロイトの弟子でもあった心理学者カール・グスタフ・ユングが提唱した、人類全てが、顕在意識の底では繋がりを持つと推測した集合的無意識説です。ユングは自身と第三者が見た夢を注意深く比較している際に、主観を超えた共通する意味があることを突き止めたのです。しかし、非論理的であったこの説を師であるフロイトは真っ向から否定します。やがて二人は袂を分けることになります
あくまで生理現象の一種と捉えた「線の夢」のフロイトと、広大な無意識からヒントを掻き集めた「点の夢」ユング。現在となっても、どちらが正しかったかを知る術はありません。しかし、この二人の功績が夢分析に大きな進歩をもたらしたのは紛れも無い事実です。当サイトでは、両者の説の中間に視点を置きながら夢を分析しています。
●夢の意味を知るだけで満足ですか??
このサイトを訪れる方は、夢の中に表れる様々な事象に強い関心を持っている筈です。もしかしたら既に夢の意味を探るうちに、驚くような体験をしているかもしれません。どうやら一見活動を静めたように見える脳は、その宿主であるあなたと活発的にコンタクトを図っているようです。それならば夢の意味を知るだけではなく、抽出した夢のメッセージを活用して様々なことに応用することもできるでしょう。このサイトでは、夢分析の内容だけではなく、夢から受け取った情報を元に新しい分野に挑戦してみたいと思います。